積極的にサヨウナラ!今までで遭遇した別れてよかった男 

別れはつらいけれど、たぶんそのまま付き合っていたらもっとお互いにつらかったはず。大人になるとふとした瞬間に過去の恋が走馬灯のようによみがえってきて「別れなければ今どうしていたんだろう?」「彼は今別の人と結婚しているのか」と、誰かから指示されたわけでもないのに、一人で勝手に落ち込んでいませんか?  きっと今すぐではなくても、もう少し時間が経てば自分が選んだ道のりは間違いではなかったと気づく瞬間が訪れます。 


「俺よりも仕事?」と言い放った男 

知人の女性は学生時代から長い間彼氏と付き合っていました。周りは2人が絶対に結婚するものだと思っていたし、本人たちもそのつもりでした。 ところが社会人になってから、彼女は仕事に対して燃えるようになり、会社員を辞め、フリーランスの道へ。慣れない日々に彼とのデートよりも仕事を優先していました。

ようやく落ち着いたときにデートをすると、彼はこう言い放ったのです。 「最近なかなか会えないよね。そんなに俺より仕事が大事なの? 結婚してもその勢いで仕事するつもり?」と言われたとか。 彼女はその一言が棘のように深く刺さり、もう2人は別々の道を歩んでいるのだと察したそうです。話し合いを重ねましたが破局。

それでも彼女は当時をこのように振り返ります。 「今もそうだけど仕事が楽しかったから仕方がない。今も彼氏はいないけれど、仕事が恋人のようなもので。今は恋愛にもあまり関心がないの。仕事か、彼との結婚かって選択を迫られたとき結婚している姿は想像できなかった」と。仕事で目標を果たそうと頑張っているのに、まるで足かせのようにその行く手を防ぐ彼。きっと彼女は今おひとりさまで寂しいかもしれませんが、結婚するよりも自分らしい生き方に辿り着いているはず♡ 

 

「俺の100年計画」を渡してきた男 

別の女性も当時の彼とは7年近く付き合っていました。ところがある日唐突に彼から「100年計画」を渡されました。彼女も当時は20代。結婚する流れになることは予測できていましたが、自分の気持ちを聞いてもらえないまま、〇年には第一子、〇年には第二子誕生と書いてあったのがかなりショックだったようです。 

子どもを産むのは自分自身。彼が産むわけではありません。一度も子どもを産みたいと発言していないのに彼の計画では2人も産むことになっていたのです。結婚や出産が当たり前と思っている彼に魅力を感じなくなり、やがて数ヶ月経ったのちに2人はお別れしました。 

「俺の」ではなく2人で話し合い、計画を立てるならまだ彼女は許せたのかもしれません。ところが実際に渡されたのは彼の希望通りに人生を歩みなさいと言われているような計画表だったのです。彼女は今、別の人と事実婚の状態。2人でデザイン事務所を開き、楽しく暮らしています。 

 

自分の知らないところで女友達と2人きりでデートしていた男 

ある知り合いの女性は学生時代に付き合っていた彼の衝撃的な場面に遭遇しました。2人は同じキャンパス内で、たまたますれ違うことも多々あったそうです。ところがある日、些細なことで喧嘩がはじまり「別れよう!」と彼女は勢い余って伝えてしまったそうです。 

けれど実際はまだ話し合っている途中で彼女としてはまだ正式には別れていない状態。あまりのショックにキャンパス内のベンチで休憩していたら、なんと彼氏が別の女の子と楽しそうにしゃべりながら階段を下りてきたのです。彼も一瞬「マズい!」という表情を浮かべ、さらには彼女の前を何事もなかったかのように通り過ぎていきました。 

そのときに彼女は「もうこの人とは無理だな」と思ったそうです。結局そのままダラダラと付き合ったものの、最終的には別れることに。彼女は別れてから5年以上、大学を卒業してから10年以上が過ぎた今でも「深い傷だよね」と話しますが、だからこそ「別れて本当に正解だったと思う」と切なそうな表情を浮かべながら、当時を振り返ります。 

 

彼女が悩みを聞いてほしいと伝えても真剣に聞かない 

友人の女性が交際していた彼は浮気の心配がまったくないほど優しくて真面目な男性。ところが深く付き合っていくうちに彼女は少しずつ彼に対して違和感を抱くように。ある日のこと。彼女の母親が過労で倒れてしまい、救急搬送されました。父親がたまたま仕事から帰ってきて苦しそうな母と一緒に3人で病院へ。幸いなことに母親は重い病気ではなく、単なる過労で胃腸が疲れてしまっただけでした。 

 真っ暗な待合室で彼女はそっと彼に連絡を入れました。「お母さんが倒れちゃって」とLINEを送りました。23時に送りましたが、そのとき彼女はふと「この人は23時には絶対に寝る人だったんだ」と思って、その日は深夜2時まで検査や入院手続きがかかり、彼女が寝たのは朝の4時でした。 

 彼から返信がきたのは翌朝でもなければ、お昼休みでもなく、夕方の17時。定時で仕事が終わったタイミングで「大丈夫?」と連絡がきました。彼女はふと「なぜ彼氏という存在がいるのに、私はいつもたったひとりで頑張っている感覚になるのだろう?」と思ったそうです。その気持ちに気づいてから別れを決断するまでは早かったようです。 

数年後、彼女は父親を重い病で亡くしました。母親が倒れたとき唯一そばで一緒にいてくれた人が先に逝ってしまっても、彼女はなおさら彼とは別れて正解だったと話します。「自分が本当につらいときに支えてくれる人でなければ結婚は難しいね」と話していましたが、彼女は運命の人と出会い、今は穏やかに暮らしています。 

 

今回ご紹介した別れてよかった男は、実際に見聞きしたエピソードばかりです。出会った瞬間は素敵な人に見えても時間が経つと、歯車が合わなくなり、あっという間に別れて他人同士になります。 一緒にいた時間の長さは関係なく、お互いに出会った意味はきっとあって、そこで学んだこと、反省したことを次の機会に活かしていけばいいんです。「別れてよかった」と思えるなら後悔する必要は一切ありません。ただ、前だけをみて歩んでまいりましょう♡ 


構成・文/山口 恵理香