【キニナルあの子】個性的な“鼻”が目印⁉ モノづくりが好きなイラストレーター・CHIHOさん

自分の“好きなこと”を極めて輝いている人にクローズアップする連載企画「キニナルあの子」。10月の2人目は、イラストレーターとして活動をスタートしたCHIHOさんにインタビュー! イラストの誕生秘話や、制作中のこだわりなどたっぷり教えてもらいました♡

 

\10月の「キニナルあの子」No.2/

個性的でオシャレ!
クセになる“お顔”で目を引くキャラを生み出した
CHIHOさんって?

● P R O F I L E ●

N a m e :  CHIHO WATANABE
 A g e :  24歳
I n s t a g r a m :  @uniuniii____

目と鼻にインパクトのある、個性的かつオシャレなイラストを描くイラストレーター。高校・専門学校とファッションを専攻し、一度はデザイナーとしてアパレル企業に就職。その後もともと趣味だったイラスト制作の活動に力を入れるべく転職し、今は企業に勤めながらイラストレーターとしての活動を開始。イラスト制作の他にも毛糸やビーズを使った作品制作など、あらゆるモノづくりをしながらSNSで発信中。

 

B A C K G R O U N D
フラストレーションを消化する方法として
描いていたイラストをお仕事に

 _イラストを描くのはもともとお好きだったんですか?

「イラストはあくまでも趣味の一環で、ビーズ刺繍やパンチニードルなど他にも色々行っているモノづくりのなかのひとつでした。イラストを描くときに使っているiPadは持ち歩きやすいから、仕事の息抜きなどにちょうど良くって、描くタイミングも多かったんです。最初は自分で撮った写真にイラストを添えるくらいの感覚でちょこちょこと描いていました。その頃から私のイラストを知ってくれている方にお声がけをいただく機会が何度かあって、イラストレーターとして活動するのも良いかもなと感じ始めてみました」。

_ファッションデザイナーからの転職ということですが、何かきっかけはあったんですか?

「デザイナーの仕事も楽しかったのですが、やはり会社として商品を作る以上、純粋に“可愛いものを作ること”ってなかなかできないんですよね。自分が作りたいものを作れないというフラストレーションを少なからず感じていました。そんな気持ちをイラストで発散しているところもあったり。でもイラストで本格的に活動しようとすると業務や時間的に制限が多く、もともといた会社でデザイナーと両立してするのが難しかったんです。前から周りにはカメラマンや古着屋さんなどフリーで活動している人が多かったのですが、その方たちの姿を見てこうやって自己表現する方法もあるんだなと感化されて、自分もイラストでのチャンスを無駄にしたくないと思うように。イラスト制作は自分のペースや表現で続けたかったので、あえてイラスト制作会社ではなく別業界の企業に転職しました! 同時にイラストレーターとしての活動も本格的にスタート。ただ高校から専門学校までずっとファッションデザイナーになるために学んできたので、自分にとっては大きな決断でした!」。

 

ILLUSTRATION
「苦手」を「個性」に
逃げたことが自分らしい表現に!

_主にどんなイラストを描いていますか?

「やっぱりファッションが大好きだし、デザイナーの頃はデザイン画を描いていたのもあって、ファッション系のイラストを描くことが多いです。特にこれを参考しているというものはなくて、見たモノと自分の妄想の融合のような感じでアウトプット。海外スナップやコレクションを見たときに可愛いなと感じたものだったり、オシャレな映画のポスターをピンタレストで見て、イメージのストックをしています!」。

_CHIHOさんが描く人物はお鼻が印象的ですが、どのようにして生まれたんですか?

最初はもっとリアルな顔を描いていたんです。でも絵が上手な人はたくさんいるけど、自分はそうじゃないなと。印象に残るイラストを描きたいなと思って何度も実験を重ねているうちに、今のようなシュールな感じになりました。鼻は実は描くのが苦手だったからこそ辿り着いた形なんです(笑)。苦手すぎて、逃げで記号っぽくしてみたら良い感じにおさまってくれました!」。

_イラストを描いて大変なことや楽しいことはありますか?

「イラストは本当に趣味の延長線上のような感じなので、ただただ楽しんでいます! 気づいたら12時間も描き続けていたこともあるくらいなので、描いていて嫌になることはないですね。イラストを描くときに使うiPadと、Instagramにアップするときに確認するiPhoneとでそれぞれ仕上がりのイメージが若干違って見えることもあるので、そういうときは修正を重ねて納得できるまで丁寧に仕上げています。あとは、人物を描くときに人物設定を妄想しながら描いているのはポイント。例えばこの子はどこの国の人とか、この人はこういう性格だからピンクのお洋服が好きだろうなとか。そういったことを頭で考えながら描いていると、ディテールのイメージがあっという間にわいてきます♪」。

 

\最近のお気に入り/

プロダクト画のコラージュ

「ずっと人物やファッションを描いていましたが、最近プロダクトを描くのも練習中です。写真を見ながらなのですが、ファッションイラストとは違う質感や立体感の出し方が難しい。アプリのペンも、ファッション系のイラストを描くときとは違うものを使ってみて色々試行錯誤しています。一つひとつのプロダクトを描いたものをコラージュ風にまとめてみたら、とても可愛く仕上がってお気に入りになりました♡」。

 

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\マストハブアイテム/

iPadとメガネと紅茶

「イラストを描くのはスキマ時間や仕事を終えた夜が多いかもしれません。iPadとApple Pencilがマストなのはもちろん、ずっと画面を見ているのでブルーライトメガネも必須。ただ色を入れるときはメガネをかけていると色みが変わって見えちゃうので、はずさないといけないのが難点…(笑)。あとはホットドリンクを用意していることが多くて、よく紅茶を飲んでいます。好きな音楽もかけて気分を上げながら描く時間は最高です!」。

 

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\毛糸を使った作品も製作中/

立体感が可愛い、パンチニードル

「イラストは平面なのですが、人にプレゼントしたり飾ったりするものは立体的な物が可愛いなと思って作り始めたのがパンチニードル。毛糸を使った刺繍のようなものでぼこぼことした凹凸によって、より存在感が出てきて可愛いんです。こういう手先を使った細かい作業をするのも好きだし、イラストとはまた違った楽しさがあるので、もっと作っていきたいなと思っています♡」。

 

 

G O A L
自分が好きなものや感性を生かした作品を
形にして届けたい♡

_これからの目標はありますか?

イラストもパンチニードルもそうですが、モノづくりは自分の好きな世界観を思った通りに表現できるところが魅力だし楽しい。そうやって自分が楽しみながら作った作品たちを持ち寄って、展示会を開くのが目標のひとつです! カフェの一角を借りるなどほんの少しのスペースでも良いので、自分の作品を密集させて壁に飾ったりしたら面白そうだし絶対に可愛いだろうなと妄想中♡ そのためにも、もっと作品を作らなきゃとモチベーションを上げています! また今年の夏に、パルコさんで行われたPOP UPでイラストのコラボをさせていただいたことで、誰かとコラボすることがとても楽しいと気づきました。それまでは自分の感性だけで作っていましたが、クライアントさんの感性が合わさることで、自分でも想像していなかった作品ができるんだなという発見があって嬉しくて。だから、今後もっとイラストでコラボ企画に呼んでもらえるように頑張っていきたいです!」。

 


構成・文/平木彩夏