【憧れの職業密着】可愛いを引き出す、スタイリストってどんなお仕事?~スタイリスト 池田めぐみさん~

さまざまな職業のお仕事内容をクローズアップして、“なりたい自分”のヒントをもらう連載企画。今回は、merでも大活躍中のスタイリスト・池田めぐみさん。ファッション誌から俳優・タレントのスタイリングまで、幅広く手掛ける池田さんのお仕事について、お話を伺いました。

スタイリスト・池田めぐみさん
 

【PROFILE】
Name:池田めぐみ
Career:11年(20212月時点)
Instagram: @megumikeda

マロニエファッションデザイン専門学校スタイリスト科を卒業後は、大沼 こずえさんに師事、2010年に独立。シンプルだけど、着た人の「かわいい」や「素敵」を引き出すスタイリングが人気。カジュアル誌からモード誌まで、さまざまなジャンルで活躍しています。merでも特集企画のスタイリングを数多く手掛け、merモデルからの信頼もあつい。

 

スタイリストとは?

スタイリストは、モデルやタレントの服やアクセサリーなどのコーディネートを担当する職業です。雑誌なら編集部とページのテーマやモデル、表現したいイメージに沿ったコーディネートを組んでいきます。撮影で使われるアイテムのリースや返却、クレジットのチェックなども行います。

スタイリストを目指したきっかけ

ー子どもの頃からファッションが好きだったんですか?

「母親がわりとフリフリの服を着せたがる方だったので、おかげで“自分が着たい服を着たい!”という気持ちは小さい頃から培われたかもしれません(笑)。祖母がおしゃれが好きな人だったので、その影響もありましたね。素敵なネックレスを貸してもらったりして、自分の好きなスタイルを作っていけたような気がします。

また私が将来を考え始めた高校生の頃はスタイリストブームというか、カリスマスタイリストのような存在の人が出てきていて、“こういう職業もあるのか、やってみたいな”と考えるようになりました」

 

 

ファッションセンス以上にコミュニケーション能力が大切

ースタイリストになるためにどのような勉強をされましたか?

「私はスタイリストの専門学校に行きましたが、今はアパレルで働いたあとにスタイリストになったり、大学を卒業してからスタイリストアシスタントになったり……とさまざまな道があるので、専門学校に行くのはマストではないかな、と思いますね。それよりも大事なのが、やはりスタイリストの師匠について現場の空気を知り、どのような仕事をしていくべきなのかを見ることです。

私はアシスタントとして4~5年働きましたが、編集さんなど周囲のスタッフへの気遣いや、モデルさん、タレントさんへのケア、例えば冷え性のモデルさんの撮影の時には冷えにくい靴下を用意するなどの心配りは本当に勉強させられました。ただ撮影の一瞬だけをキレイに見せればいいのではなく、それ以外の時間も気持ちよく過ごせるようにサポートすることも時には必要なんです」

―コミュニケーション能力が求められるお仕事なのですね

「特に雑誌づくりはチームプレイで、モデルさんのほかに編集さん、カメラマンさん、メイクさんとさまざまな人が関わっています。自分がなぜこのスタイリングをしたのかという意図はしっかり伝えなければいけないけれど、カメラマンさんとモデルさんがノリノリで撮影している時に声をかけたらペースが崩れるかもしれない。そういう時は空気を察知して後で相談するとか。そういう気配りは、やはり経験を積みながら学んでいくものだと思います」

 

「可愛い!」の反応が何よりのモチベーション

ースタイリングを考える上で、どんなインプットをしていますか?

「昔はパリコレのルックを全部見たりもしていたのですが、最近はインスタライブでショーを見ることができたりして、だいぶ手軽になったと思います。それよりも今意識しているのは、自分の感性を衰えさせないようにすること。美術展に行ってアートに触れたり、映画を観たり。特に映画は、ファッションが登場人物を表現する上ですごく重要な役割を担っていたりして、ものすごく勉強になります」

ースタイリストをしていてよかったと思うことはどんなことですか?

「やはりモデルさんや編集さんがスタイリングを“可愛い!”と言ってくれるのが何よりもうれしいですね。merみたいなウェブメディアだと見た人の反応がSNSで見ることができるのも、今の時代ならではのやりがいと言えるのかも。

逆に大変なのはやはり体力面ですね! 朝早い撮影や、夜遅くまでかかる撮影もあって不規則だし、ひとつの撮影で3~40軒もリースに回って重い荷物も運ぶので本当に体力勝負の仕事です。自分ひとりで替えがきかない仕事だから、体調管理が何よりも大変。とはいえ元から丈夫な方なので、きちんと睡眠をとって、おいしく食べて、撮影の前はお酒を控えるぐらいですけど(笑)」

―これから実現したい夢や目標はありますか?

「韓国や香港、台湾などのアジアのカルチャーやファッションは、日本とはまた違う魅力を持っています。日本と他のアジアの地域のファッションをクロスオーバーさせるようなスタイリングで、その素敵さを伝えていけたらうれしいですね。今は通販で多くの海外のブランドも買えますから。

実は10年以上韓国にはまっていて、日帰りの弾丸ツアーも含めて100回以上行っています。韓国というと、プチプラのコスメや洋服のイメージが強いかもしれないですが、文化全体がすごく元気で面白いんです。アイドルやドラマ、映画などもそうですが、普通の人でも、皆感度がすごく高いなと思います。だから行くと自分も元気になれるような気がします。

でもとにかく今は、早く旅行できるようになってほしいというのがいちばんの夢です」

 

 

未来のスタイリストへ

―それでは最後に、将来スタイリストになりたい人へのメッセージをお願いします

「スタイリストは、あきらめなければなれる仕事だと思います。持って生まれたセンスがどうかというよりは、スタイリストになりたいという気持ちを持ち続けられるかどうか。もちろんアシスタント期間は大変だし、途中で辞めていく人もたくさんいます。でも私自身に関して言うと、ほかにやりたいことが見つからないから続けざるを得なかった(笑)。

でも経験を積んでいけば、誰にでも活躍のチャンスはある仕事だと思います。“なりたい”という自分の思いを信じて進むことが、何よりも大切なことなのかもしれません」

 

 

撮影/杉能信介
構成・文/田尻彩子