生理痛がラクになる⁉ 産婦人科医が教えるセルフケア

毎月悩んでいる人も多い「生理痛」。つらいときの対策など、SNSで何でも調べられる時代になりましたが、その知識は本当に合っている…? 今回は、産婦人科医の丸田佳奈先生に生理のときの正しいセルフケアについてインタビュー! 本気で悩んでいる人にこそ読んでほしい、生理痛の疑問を解決していきます。


みんなの生理痛のお悩みに答えます!

Q1. 生理痛対策として、ふだんの生活で気を付けたほうが良いことは?

「もともと冷え症の人は、普段から冷たいものを口にすると血流が滞り、生理痛の悪化につながることも。身体が寒くなることで生理痛が重くなる人は、普段から温かいものを積極的にとるように心掛けることがオススメです」。

Q2. 身体を温めると生理痛は和らぐ?

「手足を抜いた首から下の体内温度というのは基本的に変わりません。ただ、冷えることによって身体の末梢のほうの体温がさがると、血液の流れが悪くなります。血液自体も冷やされてしまうので、それによって血の巡りを悪くし、流れる血液が身体全体の体温を奪っていくと生理痛の症状として出てしまうこともありえます。なので、手足などの末梢から体温が逃げないように対策することが大切です。特に女性は足先が冷える方が多いです。足先の血流は膝裏と足の付け根を通った後、骨盤内に入って身体の中に戻ってきます。手足の血液が冷えることによって、もちろん流れも悪くなるので、末梢を温めて流れを良くしてあげることは症状によく働く可能性が高いです」。

Q3. 生理痛に効く食べ物ってありますか?

「これを食べれば生理痛が良くなるという食べ物はないですが、逆を言うと食生活が乱れていると悪化する可能性があります。自律神経は生理痛に関係しているので、食生活だけでなく生活習慣が乱れれば乱れるほど、自律神経も同様に乱れていきます。その結果、生理痛が悪化するということにつながるんです。バランスの良い食事と、三食しっかりと食べること、あとは適度なスポーツ。普段から自律神経が乱れないように気を付けて生活することが大切です」。

Q4. 運動は生理痛に効く⁈

「適度な運動はとても大切です。女性はもともと筋肉量が少ないので、余計に身体が冷えやすいということも。筋肉を動かすことによって、熱を作ったり、血液の流れを作る役目もあるんです。なので身体を温めるという意味でも、やはり運動はオススメです。特に下半身の筋トレは、生理痛にとても効果的です」。

Q5. 薬の正しい飲み方は? 痛くなる前?あと?

「生理痛に対しての治療薬は、第一に痛み止め、その次に低用量ピルです
実際に若い患者さんを診察していると痛み止めの飲み方がわからないという人も多いので、おさらいしましょう。毎回生理痛が重い人は、鎮痛剤を痛いときにだけ飲むのではなく、朝昼晩の食後に定期的に飲んだほうが良いです。というのも、生理痛はプロスタグランジンという物質によって痛みが起こるのですが、鎮痛剤はその物質が“作られること”をさまたげるためのものなんです。ですから、痛くなる前に早めに飲んでおくのが正解。例えば、毎回生理の1~3日目が特につらい人は、出血した際に痛くなくても1日目から朝昼晩と飲みましょう。それを3日間続けてみてください。これを毎月行うことで、症状が楽になります。

それでもよくならない人の選択肢として、低容量ピルがあります。基本的に現在の日本では医師の診察なしにはピルは処方できなくなっています。なので、病院で処方されたものに関しては安全といえるでしょう」。

 

それでも痛みがつらい人は病院へ

「抵抗があるかもしれませんが、思っている以上に病院にかかることで改善できることって多いです。婦人科に行かないで苦しんでいたり、生理痛で月に一度つらい思いをするのはもったいない。病院にかかることで、処方薬や正しい対処法を教えてもらえるのでメリットは多いと思います。

また、あまりに症状が重いときは、生理痛とは別の病気が隠れている場合があります。検査や診察をすることによって病気の早期発見や治療にもつながるんです。患者さんの話を聞いたうえで、必要があると思ったら診察をする場合もあるけれど、診察が必須ではないので気軽に受診してみてください」。


丸田佳奈(産婦人科医)

日本大学医学部医学科卒業。都内の産婦人科クリニックで診療にあたり、女性特有の病気の悩みなどに精通している。また、タレントとしても活動。現役医師という立場を生かし、テレビ・雑誌を通して医療情報を提供している。MXTV『バラいろダンディ』木曜コーナー「無病息災!バラいろ健康学会」などに出演中。著書に『キレイの秘密は女性ホルモン』(小学館)、『間違いだらけの産活』(学研パブリッシング)などがある。

 

文・構成/三宮瑞穂