【憧れの職業】一生に一度の感動を創り出す! “ウエディングプロデューサー”のお仕事って?

様々な職業で働く女性たちのお仕事にクローズアップして、“なりたい自分”に近づくヒントをもらう連載企画がスタート。今回は、ウエディングプロデューサーをピックアアップ。自由でオリジナリティ溢れるウェディングをプロデュースする「HAKU」で働く、柴田奈々子さんにお仕事の魅力についてたっぷりお話を聞いてきました。


ウェディングプロデューサー・柴田奈々子さん

 

【 Profile 】

Name:柴田奈々子

Old:24歳

Period:5年目(※)

Company:株式会社スぺサン「HAKU」

(※)プランナー歴は、2019年8月時点。

静岡デザイン専門学校 ブライダル・ビューティー科を卒業し、愛知県のゲストハウスウェディングを手掛けるブライダル企業にてプランナーを3年間経験。その中で、“新郎新婦の人生に寄り添ったオリジナルな結婚式を作りたい”と思い、夫婦の在り方、それぞれの夫婦にとっての幸せの価値観から最高の結婚式を考える「HAKU」に魅力を感じて株式会社スぺサン「HAKU」に入社。2人にしっかり向き合い、ベストな結婚式を作るために全力を尽くす、愛情に満ちたウェディングプロデューサー。

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一生に一度の結婚式を任せていただける
良い意味で責任感のある仕事


―柴田さんのウェディングプロデューサーとしての現在のお仕事を教えてください

「「HAKU」には定型のプランやメニューのようなものはなく、おふたりらしい自由な発想で結婚式を作ります。そのため私は担当する新郎新婦さんの結婚式に関わることすべてに携わり、結婚式が終わるまでのサポートをします。まず、結婚式をご希望されている新郎新婦さんにヒアリングし、どういった方向性の結婚式にするのかを話し合います。「HAKU」での結婚式が決まったら、おふたりの想いや歩んできた道のりをお伺いし、コンセプトや会場、当日の流れ、空間デザインなどを一緒に決めます。そして、結婚式当日は一番近くでおふたりを見守ります。おふたりにとって一生に一度の結婚式を任せてもらえる、やりがいのある仕事だと思います」。

―ウェディングプロデューサーになろうと思ったキッカケは?
「進路について考えているときに、幼少期の家族の手作り結婚式を思い出したのがキッカケでウェディングの仕事に携わろうと決めました。小学生のころ母が再婚したのですが、私は新しいお父さんのことを受け入れられずにいました。あるとき、お兄ちゃんたちが白いシーツで囲ったリビングに、ショートケーキを用意し、新聞紙で牧師の衣装をつくって、お父さんお母さんのために手作りの結婚式を開いたんです。私はそのときはボーっと見ていただけなんですけど、なぜかその日から自然とパパって呼べるようになって。新しい家族の絆が深まった特別な1日になったんです。この体験から、新郎新婦さんの様々な不安を結婚式を通して解消し、“結婚式を挙げてよかった”“生まれてきてよかった”と思える日のお手伝をしようと思いました」。

 

ウェディングプロデューサーという職を通じて、
家族のような大切な存在が増えていく


―ウェディングプロデューサーとして働く魅力は?

「結婚式を挙げるにあたり、新郎新婦さんが生まれてから結婚式を迎えるまでの出来事やそのとき感じたことなど人生についてすべてのことを伺います。友達、親にも言ってないことを話してもらう機会もあり、おふたりとの間には特別な絆が生まれます。また、お互いに自分のことをさらけ出し合うことで、私のことをあだ名で呼んでくれるくらいおふたりとの距離が近くなります。だから、結婚式が終わってからも交流は続きますし、家族のような大切な存在になるんです。大切な存在を増やせるのは、この仕事ならでは! 自分が結婚式を挙げるとき、呼びたい新郎新婦さんが多すぎて大丈夫かなって心配です(笑)」。

―ウェディングプロデューサーのどんなところにやりがいを感じますか?
「ウェディングプロデューサーって、私たちの進行やコンテンツ、装飾を通じて新郎新婦さんが気づかずに得ていた幸せや思い出に気づかせてあげる仕事だと思います。両親が生んでくれたありがたさとか、大事な人たちに囲まれて愛されて育ってきた幸せなど自分たちの幸せの事実に、改めて気づいてもらえたら嬉しいです。退場のとき、おふたりがゲストの皆さんに泣きながら“ありがとう”と感謝を伝えているのを見ると、幸せに気づいてくれたんだなって実感します。また、結婚式って絆を再構築する日でもあるんです。その日をキッカケに両親に感謝を伝えたり、友達との連絡や会う頻度が増えたり…、新郎新婦とゲストとの絆がより深まってくれるとその結婚式に携われてよかったなと思います」。

―お仕事でどんなことに悩みますか?

「どうしたらより良い結婚式になるのかは常に悩んでいます。当日の流れは、プロデューサー次第なんです。2時間半という短いパーティの時間を業務的に進める人が担当だと、生み出せるはずのドラマが生まれず、新郎新婦さんは“良い日だったね”で終わっちゃうんですよ。結婚式って進行通り、時間通りにするのも大切。でも、予定していたプログラムの中からおふたりが想像しなかった+αの感動を生み出せるかが一番重要なんです。そして、その感動をどのように生み出すかがプロデューサーの真価。100人のプロデューサーがいれば、100通りのプランがあります。おふたりのことをしっかりヒアリングし、深く知ることで、私がおふたりにとって一番ベストなプランを出してあげたいんです。結婚式は、式途中の私の行動でさらに良いものに進化させることが出来るんです。なので当日は、おふたりやゲストの様子をうかがいながら、感動を生むためにどんなサプライズを仕掛けようかなと考えながら動いています」。

 

落ち込むのも結婚式のこと、
パワーをもらえるのも結婚式のこと


―柴田さんが思う、ウェディングプロデューサーに必要な能力は?


「知識や経験、体力なども必要ですが、この仕事に必要な要素って一番には“思いやりの気持ち”が大切だと思います。大好きな人を喜ばせたい、大切な人を幸せにしたいっていう気持ちさえあれば、人って行動できるんです。その“思いやり”を表現する仕事なので、“思いやりの気持ち”と“人が好きな気持ち”がある人は、とても楽しいと思います! あと、ドラマや映画で「大好き」「ごめんね」など相手に想いを届けるシーンが好きな人は向いていると思います。そういった瞬間に心が震えられる感動の感度が高い人は、新郎新婦の嬉しいことや悲しいことを一緒に感じられます。だから、おふたりと一緒に悩んで、寄り添える素敵なプロデューサーになれると思います」。

―仕事を楽しむコツは?

「大好きなことを仕事にするってつらいんです。仕事で思うようにいかなくて落ち込んだとき、仕事が好きじゃなかったら、その気持ちもいつの間にか日々の生活の中に埋もれて忘れられるかもしれない。でも、好きで真剣に取り組んでいるからこそ、悔しい、悲しいという気持ちが強くなります。そんなときは、この仕事が好きな理由や自分のストーリーを振り返り、“今までもちゃんとやって来れたんだから大丈夫、大丈夫。私を待っている新郎新婦さんがいる!”って自分に言い聞かせています。1時間後にはまた“好き”って思いながら仕事ができるよう、マインドコントロールを重ねています。仕事のことで落ち込むこともあるけれど、元気をもらえるのもやっぱり新郎新婦さんのことなんですよね!

 

新郎新婦さんとの思い出がパワーの源

―柴田さんの宝物を見せてください!

新郎新婦さんとの思い出が詰まったアルバム

新郎新婦さんからのお手紙

持つとパワーが出るペン

 

「結婚式終わりに新郎新婦さんと撮った写真と当日の進行表をセットにしてファイリングしています! アルバムを閉じるためのベルトが取れてしまうくらい何度も見ています。写真を見ると、新郎新婦さんとの思い出がよみがえります。

つらいときや結婚式の前日で緊張しているときは、箱から全部のお手紙を出して読み返します。新郎新婦さんからいただいたお手紙は心の支えですね。

前の会社での結婚式終わりに、新郎新婦さんが「奈々子ならどこでも大丈夫だよ!」と言ってプレゼントしてくれたペンです。スキルアップのため、東京に行くと決めた私の背中を押してくれた思い出のアイテムなんです。ヒアリングするとき、このペンを使うのですが、持つだけで不思議とパワーが出ます!」

 

結婚式の型にはまらなくても小さくてもいいから
多くの人に結婚式を挙げてほしい

―今後の夢はありますか?

結婚式という一日が人生にあるとないとでは全然違うのではないかと思います。なので、入籍はしたけど結婚式はしないというナシ婚層の方々に、小規模でも良いから家族友人に感謝を伝えたいって思ってもらえるような結婚式をプロデュースしていきたいです。結婚式ってこうあるべきっていうルールを破って、家庭に集まって、みんなで写真を撮って、おいしいご飯を食べる、そんな自由な結婚式がいいなと思います」。

 

“将来どんな自分でありたいか”を考えると
自分の進みたい道が見えてくる

―将来を考える読者に向けてメッセージをください

「3年後、5年後、10年後“どんな自分でありたいか”を考えることが大切だと思います。数ある職業から就きたい職を見つけるのって難しいことだと思います。実際に働くまでは、その職業の一面しか見れないから、その職業が自分に向いている、向いていないかの判断も難しい。なので、職業から考えるのではなく、未来の自分がどうありたいかを考えてみてください。未来の自分の理想像が分かると、おのずと働く価値観や幸せの価値観が見えてくると思います。その価値観から自分が進みたいキャリアを考えてみてください!」

 

撮影/渡邉真理子
取材・文・構成/藤木愛