軽自動車で全国を巡る“お絵かき旅”へ!アーティストの尾崎芹奈さんに突撃【キニナルあの子】

自分の“好きなこと”を極めて輝いている人にクローズアップする企画「キニナルあの子」。5月の1人目は、アーティストとして日本各地を車で巡る“お絵かき旅”をする尾崎芹奈さんにインタビュー! イラストを描き始めたきっかけや旅への想い、将来についてなどたっぷり教えてもらいました♡

\5月の「キニナルあの子」No.1/

会社員からアーティストの道へ
日本各地を車で巡る“お絵かき旅”をする
芹奈さんって?

● P R O F I L E ●

N a m e :  尾崎芹奈
 A g e :  26
I n s t a g r a m :  @wa_wawawah

名古屋在住。高校卒業後、会社員やアーティスト、被写体モデルなど様々な分野で活動をする。アーティスト活動に専念すべく、3月末に一般企業を退職し、自身の作品を知ってもらうための“見せに行く展示(お絵かき旅)”を開始。抽象的でどこか心惹かれる独特な画風やタッチにファンになる人が続出。名古屋を拠点にキャブバンで全国制覇を目指す、注目のitガール。

 

B A C K G R O U N D
脱会社員でアーティストへ転身
モデル業もこなす“ラクガキモデル”

 _イラストを描き始めたきっかけは?

「小さい頃から習字や絵など何かを書くことが好きでした。でも特に美術系の学校へ行ったわけではなく、趣味で描く程度。今の活動に繋がる一番のきっかけになったのは、19歳のとき。当時バイトの休憩中に、暇つぶしでメモ帳に模様をバーっと描いていたんです。それを家で両親に見せたところすごく好評で。自分にとってはただの落書きでも、周りから見ればこれがちゃんとした絵と思われるんだなぁと気付きました。それを機に『メモ帳ではなくて違う紙に描いてみよう!』とか『今度は色を使ってみよう』などモチベーションが上がり、描くことを続けていきたいなと思うようになりました。その後一般企業へ就職してからも、ギャラリーの公募に応募して作品を飾ってもらうなど積極的に活動していました」。

_自身を“ラクガキモデル”と名乗る理由は?

高校卒業後にサロンモデルの活動を始めてからカメラに興味を持ち、それ以来被写体モデルとしても活動しています。“ラクガキ”と言っているのは、絵を描いているというには経歴がなくて自信がなかったし、作品の雰囲気的にもその方がしっくりきたから。“ラクガキモデル”はキャッチーな肩書きで、なかなか気に入っています(笑)」。

_ラクガキモデルとしてどんな活動をしていますか?

「働いていた会社を3月末に辞め、車で作品を各地へ見せに行く“お絵かき旅”を始めたところ。なので、今はモデルよりもラクガキ活動に主軸を置いています! イニシャルギャラリーという新人アーティストの販売委託を行っているギャラリーで取り扱いがあるほか、自分のSNSでも作品を販売しているのでぜひチェックしてみてください」。

 

ILLUSTRATION
脳裏に映るイメージをそのままに
“感情の波”が作り出す唯一無二のラクガキ

_どんな作品を中心に作っていますか?

「『抽象画』と言われることが多いのですが、これといった決まったモチーフはなく、自分の頭の中の世界をまるっと描いている感覚。その時身体が感じている感情や温度がイメージとしておでこに映るんです。それをただ無心で描いています。これを描きたいという対象があって描き始めるのではなく、描きたいか、描きたくないかの二択で描き始める。感情の赴くままにラクガキしています」。

_イラストを描くうえでのこだわりは?
「感じたものをそのまま絵にしているので、モチーフやカラーに規則性はないのですが、唯一“目”が入っている絵が多いかもしれません。それは、視覚から入る情報がすごく多く、いろんなことを感じ取ってしまう“目”を恨んでるから。憎らしくも愛せざるを得ないので、目を描くことが多いんだと思います」。


\こだわり作品1/

『細胞』

「キャンバスにブルーブラックのボールペンを使って描いた作品。バイト時代もボールペンで模様を描いていたから、自分の原点でもあり一番好きな描き方です。ところどころ線をにじませたのは、それがより頭に浮かんだイメージに近かったから。家で一人でいる時間が長かった時期に描いたものなので、そうした環境や感情が作品の色合いやタッチに影響したのかなと思います」。

 

\こだわり作品2/

『記憶』

「65cm×90cmと、これまでで一番大きな作品。『今この絵を描きたい』というタイミングで少しずつ描き足しながら作ったので、実際に作業した時間は数日ですが完成までの期間は1年ほど! その時の気分で作っていったところが自分らしいなと思います。コロナ前に作った作品なので、描き上げるまでの間にいろんな人と出会ったり、触れ合うことが多かったからポップな色合いになったのかな」。

 

O E K A K I T A B I
ミニキャブバンで全国各地を目指す!
作品を直接届ける“見せに行く展示”の旅

_現在絶賛進行中の“お絵かき旅”って?

名古屋を拠点に、ミニキャブバンを運転して日本各地をまわりながら作品を“見せに行く旅”。路上ライブみたいなイメージで、ラクガキモデルと書いた紙と作品を並べたスーツケースを広げて、寄ってきてくれた人とお話するんです。スーツケースの中には、キャンバスサイズくらいの絵からコースターサイズの小さな作品まで展示。お客さんにその場で描いてほしいと言われたら、即興で描くこともあります。3月末に始めてまだ2ヶ月ほどですが、期間は1年くらいを予定しています。今のところ岐阜や滋賀を訪れましたが、できれば47都道府県全てをまわってたくさんの人に作品と触れ合っていただきたいです」。

_旅に出ようと思ったきっかけは?

「誰かに作品を見てもらうには、ギャラリーが必要で、お客さんが必要で、出展費が必要で…というのを3ヶ月に1回のペースでやっていました。すごくありがたいことだったのですが、チャレンジしなきゃという思いや期待が少しプレッシャーで…。お客さんに足を運んでもらうのではなく、自分で“見せに行く”というほうが良いのでは?と思うようになりました。展示はお堅いイメージだけど、見せに出向くとなるとお客さんのハードルも下がるし。せっかくなら日本各地をまわりたいと思いキャブバンを買い、3月末で思い切って会社員を辞めて旅をスタートしました」。

_旅を始めて感じたことや嬉しかったことは?

「始める前はどれくらいの人が集まってくれるか想像できなかったけれど、未だに誰も来てくれなかったことがなくて、みんなこんなに優しいんだなと感動しました。お客さんに『これいいね!』と目の前で言ってもらえたり、作品を触ってもらって持ち帰ってもらえる。それがこんなにも嬉しいことなんだなと改めて感じました。リピーターになってくれる方の存在も大きいです! 作品以外にも、手持ちの私物にも描いてほしいと言ってくれるお客さんや、通りすがりに作品を買ってくれたご夫婦など、忘れられない出会いがたくさん。こういうことがしたくて思い切って会社員を辞めたんだなと思いました」。

 

G O A L
旅でいろんな土地を巡りながら
より多くの人に作品を知ってもらいたい

_これからの目標はありますか?

「まずは、お絵かき旅でいろんな土地を訪れたいです! ギャラリーへ行ったことがなかったり、抽象画がよくわからないという人でも、直接見せに行くことで“こういう人が描いたんだ”とキャラクター性を通じて好きになってもらえたら嬉しいな。自分の絵を好きになってくれる人にたくさん出会っていきたいです。旅を通して、アーティストとしての自信を付けていきたいし、堂々と名乗れるようになりたい。そしてゆくゆくは、またギャラリーで個展を開きたい! 海外でもいつかできたらいいなと思っています。そのためにも、自分自身や作品について知ってもらうこの旅を特別なものにしていきたいです」。


構成・文/家田柚香