自分の“好きなこと”を極めて輝いている人にクローズアップする企画「キニナルあの子」。12月の1人目は、現役大学生ながらジュエリーブランドを立ち上げたemiriさんにインタビュー! ジュエリー作りに込める想いや今後の夢についてたっぷり教えてもらいました♡
\12月の「キニナルあの子」No.1/
文学的な世界観がオシャレすぎる♡ “物語”のあるジュエリーを作る emiriさんって? |
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● P R O F I L E ● N a m e : emiri |
京都在住の現役芸大生。学業の傍らで2020年11月に友人と共にジュエリーブランド『アンミ』を立ち上げ。トレンドと個性を両立したスタイリッシュなデザインや、アイテム一つひとつに込められたストーリーなどが人気で、EC販売以外にも京都でポップアップを開催。フルオーダーメイドも受け付けるなど、ハイセンスな世界観とアイデアに目が離せない! |
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B A C K G R O U N D 形になるものを生み出したいと 在学中にジュエリーブランドを設立 |
_ジュエリーブランド「an emi(アンミ)」を始めたきっかけは?
「芸大で映画の脚本について勉強している中で、映画は一人では作れないけれど個人で何か形に残るようなものを創り出したいと思ったのがきっかけ。元々ファッションが好きで興味があったのですが、ちょうどその頃プライベートでジュエリー職人の方のアトリエへ行かせてもらう機会があり、『ジュエリーっていいな』とより強く思うようになったんです。サイクルが早くすぐに買い換えるお洋服とは対照的に、ジュエリーは特別な日に着ける一生モノで、そんな付加価値も魅力的だなぁと。そこからすぐに、同じ学校の友人と二人でブランドを立ち上げることを決め、ジュエリー制作に打ち込みました。ECサイトを作るまでの約4ヶ月間毎日ジュエリー職人の方のアトリエに通い、一対一で基礎から猛勉強! 無事ECサイトをオープンし、ブランドがスタートしました」。
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_ジュエリー作家としてどんな活動をしていますか?
「一緒に立ち上げた友人と、ジュエリーのデザインを考えてアトリエで制作するまでのすべてを自分たちで行っています。主にECサイトで販売しているのですが、10月に京都で3日間ギャラリーを借りて個展を開きました。より多くの人に知ってもらいたい、おもてなしをしたいという意味を込めて“レセプション”という名で開催。大学の近くでやったので8割くらいが身内でしたが、ECでの売上やオーダーメイドの受注が増えてブランドの認知度が上がったことを実感しました」。
J E W E L R Y シンプルだけど一目置かれる♡ トレンドと個性がMIXした洗練デザイン |
_ブランドのコンセプトは?
「『an emi(アンミ)』は“ひとつの笑み”が由来。『あなたにとって幸せのきっかけを呼ぶジュエリーになりますように』という願いが込められています。実は最初にブランドを設立したときは『kataha(カタハ)』という名前でやっていたんです。ブランドを始めた当時は20歳で、片羽のように不完全だけれどそれでも生み出せるものがあると思って。でもジュエリーを作っていく中で、より多くの人に幸せを届けたいと思うようになり半年ほど前に改名。ジュエリーが出来上がるまでの作り手の物語と、買ってくれるお客さんの物語が合わさって新たな幸せのきっかけを与えられたら嬉しいなと思っています」。
_どんなアイテムを作っていますか?
「リングを中心に、ピアス、ネックレス、リングブレスレットなど幅広く展開。トレンドを押さえながらも、他にはない個性的な形やデザインを心がけています。ストーンが付いているものが多いから、お守りジュエリー的に着けてもらえるのもアンミらしさかなと。あとは、文学からインスピレーションを受けて商品名に漢字を入れることが多いのも特徴。脚本の勉強をしているので、まずはストーリーを考えてからデザインに落とし込んでいくこともしばしば。一つひとつのジュエリーに物語を作ることを大切にしています」。
\イチ押しアイテム1/
『Shin -心-』リング
「大きなストーンと太めのリングでインパクトのあるデザイン。お客さんが好みのストーンを選べるので、自分だけのお守り的なリングになるはず! 大振りだけどシンプルでスッキリしているので、スタイリッシュに着けられます。“心臓部分に付いた大きなストーン”、“お客さんが自分で選んだ大切な部分”という意味で『心』と名付けました」。 |
\イチ押しアイテム2/
『Hakusyaseisyo -白砂青松-』リング 9900円 「天橋立からインスピレーションを受けて、その形を再現しました。ジュエリー作りで悩んでいたときに天橋立へ行き、そこで『あぁやっぱりジュエリーを頑張りたいな』と思ったんです。そんな物語があってできあがったジュエリーです。一見シンプルだけどさりげない個性が演出できるとメンズからも大人気! 天橋立の美しい海岸の景色から『白砂青松』と名付けました」。 |
\オススメ新作/
『Lucifer -ルシファー-』(リングブレスレット、リング、イヤーカフ、ネックレス) リングブレスレット19200円、リング11200円、イヤーカフ11600円、ネックレス13600円 「ルシファーは旧約聖書に出てくる金星の名を冠する天使。神に背いてしまったために堕天使と呼ばれていたそう。そんなルシファーの姿と自分たちで発明したもので地球を壊してしまう人間ってどこか似てるなと思いコンセプトにしました。金星が一番星になれるのは月と太陽が深く関係しているので、リングブレスレットのブレスレット部分を月、リング部分を太陽に見立てています。他の3点にも月と太陽を抽象的なモチーフとして入れています」。 |
_フルオーダーメイドも受け付けていると聞きました!
「自分たちでデザインするものの他に、フルオーダーメイドも受け付けています。通常フルオーダーのジュエリーは最低3万円くらいかかるのですが、アンミでは1万円からと学生でも挑戦しやすい価格帯に設定。お客さんの要望を形にしていく作業は大変なこともあるけれど、直接お話しながら密になって作り上げていくのでやりがいもたくさんあります。完成したジュエリーを気に入ってリピーターになってくれるお客さんも多く、嬉しい気持ちでいっぱいです」。
_活動をしていて嬉しかったことは?
「10月に開催した個展が初めて直接お客さんにジュエリーを見てもらう機会だったのですが、思ったよりもたくさんの方に来ていただいて、買っていただけたのがすごく嬉しかったです! 学校で友人がジュエリーを着けてくれていたり、DMなどで『愛用しています』とメッセージをいただくこともモチベーションに。ギフト用にもう一度買ってくださるお客さんもいて、幸せの輪が広がっていくのを見て自分自身もとても幸せな気持ちになります」。
G O A L 京都を中心に個展を開いて経験を積みながら 最終的には東京で大きなポップアップを開きたい |
_これからの目標はありますか?
「来年1月10日〜16日に京都の『同時代ギャラリー』で展示を行うので、まずはそれを成功させたい! 新作のルシファーを含めて他のジュエリーも置く予定なので、多くのお客さんに来てもらって直接見てもらいたいです。ジュエリーはあくまでも在学中に何かを形にしたいという想いで始めたものだから、アンミのブランド自体は大学卒業と同時に終わりにしようと思っているんです。卒業までのあと1年は、最終目標である東京でのポップアップ開催に向けて、他の街でも個展を開いて準備していきたい! 卒業後はアパレル企業に就職し、5年後にまた自分のジュエリーブランドを立ち上げて独立したいな。ファッション業界に入るのは、最新のトレンドやデザインに触れてもっと感性を磨きたいから。でも学生の間はアンミとしてまだまだ挑戦していくので、ジュエリーを通してたくさんの方と繋がれると嬉しいです」。
構成・文/家田柚香