自分の“好きなこと”を極めて輝いている人にクローズアップする企画「キニナルあの子」。9月の3人目は、会社員として働く傍ら、ミンネを中心に刺繍作家としても活躍しているhanaさんにインタビュー! 作品のこだわりや今後の夢についてたっぷり教えてもらいました♡
\9月の「キニナルあの子」No.3/
「こんなデザイン欲しかった」が見つかる! 立体感溢れるユニークな刺繍を作る hanaさんって? |
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● P R O F I L E ● N a m e : hana |
2018年、映画『ボヘミアン・ラプソディ』に影響を受けて作った刺繍作品がSNSで話題に! 以降、会社員として働きながら、刺繍作家としても本格的に活動を開始。飛び出しているかのような3D感や個性的なモチーフが「ありそうでなかった」とファンが続出。刺繍の枠を超えた斬新なアイディアや今後の目標など、今注目したい女性の一人。 |
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B A C K G R O U N D 会社員の傍らで続けていた刺繍 映画に影響されて再チャレンジしたら大バズり! |
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_刺繍を始めたきっかけは?
「幼い頃から外で遊ぶよりおうちで手先を使うことが好きで、編み物からビーズ刺繍まで楽しそうと思う手芸は一通り挑戦! 写真関係の専門学校を卒業後、一般企業で働きながら趣味としてハンドメイドを楽しんでいました。“刺繍”に注目し始めたのは約15年前。SNSで友人が無地のシャツにワンポイントとして自分で作ったワッペンを付けている写真を投稿しており、好きなデザインを好きな位置に入れられる刺繍の可能性に感動しました。そこから細々と始めていったのですが、2018年に映画『ボヘミアン・ラプソディ』にすごく感銘を受け、映画に出てくるフレディ・マーキュリーの刺繍を制作! それをInstagramに投稿したところ、普段の10倍のいいね数が付いて驚いたと同時にやる気に火が付きました!」。
_刺繍作家としてどんな活動をしていますか?
「主にミンネで販売をしながら、フォロワーの方や知人から依頼を受けてオーダーメイドで制作することもあります。会社員なので平日は仕事をし、平日の夜や週末に刺繍作りに没頭! 元々刺繍をどこかで習った訳ではなく、既成品を見て研究したり、作りたいデザインを見よう見まねで挑戦してきました。なので今でも、平日夜や週末の制作時間には『どうしたら次回もっと上手く作れるだろう…』と試行錯誤しながら常に研究しています!」。
W O R K まるで“飛び出す刺繍”!! ありそうでなかった3Dデザイン |
_どんな作品を中心に作っていますか?
「購入者が自由にいろんなところに付けたり、取り外しができるように刺繍ブローチをメインに制作。また、立体感や奥行きのある“ありそうでない刺繍”を意識しています! 平面の刺繍を作っていた当初、知人に『これミシンじゃダメなの?』と言われたことがすごく悔しくて…。飛び出しているかような3D感や、もこもこしたテクスチャーなど、ハンドメイド刺繍だからこそ可能なディテールを表現できるように工夫しています。モチーフとしては、映画から有名人、アニメまで幅広く挑戦し、他にはないユニークさが特徴です」。
\こだわりたっぷりアイテム1/
『アインシュタイン』の刺繍ブローチ 「世界的に有名なアインシュタインのモノクロ写真。本当にぺろっとベロを出していたら面白いんじゃないかと思い、ベロを後付けして立体的に作りました。肌は6〜7色のグレーを使い、顔に陰影を出して奥行きを演出! 髪を糸でふわっとさせてリアルさを加えたのもポイントです」。 |
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\こだわりたっぷりアイテム2/
『盆栽』の刺繍ブローチ 「緑が生い茂った様子を表したく、厚みを出して迫力感をメイク。糸で小さな輪っかを作り、それを切ってほぐすとモフモフしたフェルト生地みたいになるんです! あえてランダムにカットして凹凸を作り、よりナチュラルな印象に仕上げました」。 |
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_デザインの参考にしているものは?
「InstagramやPinterest、TwitterなどのSNSを参考にしています。特にTwitterは、自分の知らない面白いキャラクターに偶然出会えるので頻繁にチェックしています。アメリカの企業マスコット“ミスターピーナッツ”もTwitterでたまたま発見して作った作品の一つです! あとは、アートが好きなので美術館でインスピレーションを受けることもしばしば。今後は日本の浮世絵にも挑戦してみたいです」。
_活動をしていて嬉しかったことは?
「自己満足でやっていたことが、自分だけに留まらずたくさんの人に見ていただけるようになったことが嬉しい! 『可愛い』や『欲しい』などのリアクションも活動のパワーになっています。先日1500人のフォロワーを記念してプレゼント企画を行ったのですが、普段よりもフォロワーの方と交流ができてとても楽しかったです。また、作品をSNSに投稿することで刺繍好きな人や他の刺繍クリエイターと関わり合えることも刺激になっています」。
I N S T A G R A M こだわりの画角、背景、投稿方法が 作品の良さをさらに際立たせる♡ |
_Instagramの発信のこだわりはありますか?
「作品をより理解してもらうために、基本的に投稿の1枚目は作品を大きく載せ、2枚目は元ネタの画像を載せるようにしています。“立体感”が特徴なので、横から撮影してなるべくディテールが分かるようにしたり、作品のサイズ感を伝えたいときは手に持って大きさを表現することも! あとは、色画用紙や折り紙、セロハンなど背景選びにもこだわっています。色みや素材など作品の雰囲気に合った背景をチョイスすることで、フィード全体で見たときにもユニークな仕上がりになります」。
G O A L 自身のブランドを作り よりたくさんの人の手に作品を届けたい! |
_これからの目標はありますか?
「いろんな人に作品を直接見てもらえる場として個展を開きたい! 画像だとどうしても立体感やテクスチャーなどの細かな部分が伝わりにくいので、作品の良さをさらに知っていただくためにも直接的な場を作れたらいいなと思っています。もう一つは、ワークショップを開催すること。刺繍が好きな人と『刺繍が好き』という気持ちを共有しながら、一緒にワイワイガヤガヤと個性的な刺繍を作りたい! 最後に大きな目標として、自分のブランドを作り、ひと目見て自分の作品だと認知してもらえるようになりたいです。拡散力の強いTwitterに今年から力を入れているのですが、作品を投稿したら8000いいねをいただき、Instagramのフォロワーも増加! SNSを見て作品を購入してくれる方が多いので、自分なりに発信を頑張りながら、たくさんの方の目に触れる機会を増やしていきたいです」。
構成・文/家田柚香