古着・ハンドメイド・リメイクが大好きな編集Oが、オススメのクリエイターを紹介する連載。
今回は、ナチュラルで繊細な作りのアクセサリーブランド「o y a s u m i(おやすみ)」のデザイナー・織田啓子さんにお話を聞きました。
糸編み作家・織田啓子さん |
名前 織田啓子(おだ けいこ)
年齢 35歳 ※2020年4月12日時点
作っているもの ニットアクセサリー
活動を始めて 3年
※2020年4月12日時点
『 o y a s u m i(おやすみ) 』
_どんなアイテムを作っているの?
「細い糸をかぎ針で編んで作るアクセサリーをメインに作っています。中でも人気なのが、ブランドを始めた頃から作っているミモザの片耳ピアスです。リアルな作りにしたかったので、本物のミモザを見ながらたくさん試行錯誤して作りました」。
_小田さんの作るアイテムの特徴を教えてください!
「細い糸を使って編んでいるので、とても軽いのが特徴。付けている感覚がないくらい軽いんです! ピアスやイヤリングにしたときに、耳への負担が少なくてとても付けやすくなっています。ナチュラルな色みの糸を多く使って、優しくて柔らかい雰囲気に仕上げています」。
_ブランド名「o y a s u m i(おやすみ)」の由来って?
「寝る前の挨拶というだけあって、なんだか優しくて安心する響きだなとブランドを始める前から思っていました。おやすみって言葉のように、柔らかい風合いのものを届けたいです。それに、たくさんの方に覚えてもら得るように聞き馴染みのいい言葉というところも良いなと思っています」。
_ブランドのコンセプトは?
「糸の魅力を詰め込んだ、糸が主役のもの作りを意識しています。
絹の糸だとツヤっと光沢のある作品に、コットン糸だと反対にマットな仕上がりになったりします。使う糸の特性を見極めて、それぞれのいいところを活かして作品を作れたらと思っています」。
_作品を作り始めたきっかけは?
「母が編み物が好きで、冬になるとセーターをよく編んでくれました! その影響で、小学校の低学年の頃から編み物や刺繍などの手芸をやっていました。大人になって、なんとなく本屋さんで手に取った雑誌に細い糸を使ったかぎ針編みの作品が載っていました。そこには簡単な作り方も付いていて、これは作ってみたい! ととても惹かれてその足で手芸屋さんへ。材料を揃えて作ってみたのが最初です」。
_ブランドを始めたきっかけは?
「元々毛糸でかぎ針編みはやっていたのですが、細い糸は初挑戦で…。何度も挫折しました。あ〜ダメだとか言いながらなんとか完成したものを誰かに見てもらいたいなと思い、SNSにアップしてみました。すると反応をいただけたんです! 販売しないんですか?と言ってくださる方がいて、そこから本格的にやってみようと思って始めました!」。
作品作りについて |
_使うものにこだわりはありますか?
「普段は細い糸を使って編んでいますが、絶対にこれじゃなきゃダメ! と決めずにいろいろな糸を使ってみたいと思っています。かぎ針で表現できるものだったら、太くても細くても関係なしに編んでみたいです!」。
_作家1本で生活しているの?
「結婚をしているので、作家活動をメインにしつつ少しパートタイムで働いています」。
_作品はどういう風に作っているの?
「とても細いレース糸と針を使い、すべて手作業で1つひとつ丁寧に編んでいます。細い糸に限らず、編み物は糸と針とハサミさえあれば手軽に始めることができるのでオススメです」。
_思い入れのある作品は?
「下の写真にある、丸い形のブローチです。一昨年くらいにお洋服のブランド・エヘカソポさん×モデルの橋下美好ちゃんのコラボ企画があった際、このブローチをノベルティとして付けていただいたんです! これがきっかけで、ブランドを知ってもらえる機会が増えたなと感じています」。
_編み物の良いところを教えてください!
「平面だけでなく、立体も自由自在に表現できるところが好きです。あと、編み物をしているとすごく癒されるんです。ニットセラピーという言葉があって、編み物をしているときの脳の状態が、瞑想をしているときの状態に似ているみたいなんです! ストレス解消にも役立つようで…そんな効果もあって続けられているのかなとつくづく感じます」。
いつも思っていること |
_仕事をする上で、大変だなと思ったことは?
「ひとつは身体が凝り固まってしまうこと。ずっと手元に集中しているので、目や肩がすごく疲れやすいです。定期的にケアをしながら作業しています。もうひとつ、家で作業をすることがほとんどなので、怠けたい自分との戦いが大変です。ゴロゴロしたいって気持ちに負けないように努力しています」。
_嬉しい、楽しいと思ったことは?
「作品を見ていただいて、いいね! とか可愛い! と言ってもらえるのがいちばん嬉しいです。自分が作ったものを買ってもらえることって本当に幸せなことなんだなと思いますね」。
_いつも大事にしていることは?
「自分が良い、可愛いと思ったものしか売らないようにしています。新作は作ってすぐにSNSにあげたくなってしまうけど、そこをグッとこらえます。数日寝かしておいて、やっぱり可愛い! と思ったら出すようにしています。何度か途中で違うなと思って下げてしまうこともありました。ちゃんと自分が納得したものをお客さんに届けられるよう心掛けています」。
これからについて |
_目標はありますか?
「街で自分の作品を付けている人を見つけること! まだ出会ったことがないので、絶対に叶えたいです。あとは、できるだけ長く続けていきたいですね。今までありとあらゆる手芸をやってきて、本当に飽きっぽい私が3年も同じことを続けてこられたのはキセキだと思うんです。だからこそ、これからも大事に付き合っていきたいと思います」。
_最後に一言!
「何か始めたいって思っているのなら、アンテナを張っておくことがとても大事。気になったことがあったらとことん調べたり、実際に試してみたりすることをオススメします。そうすることで楽しいことや物を見つけられるのではと思います。全部が全部生きてくるとは限らないけど、何かしら引っかかってくることはあるはず! 何でもやってみる、挑戦したもん勝ちだと私は思います!」。
お話を聞いてみて… |
織田さんの作品をネットではずっとみていたのですが、実際に近くでみると、とても繊細で編み目も揃っていて感動しました。私もよく編み物をするのですが、織田さんが使っているかぎ針を見たとき、細すぎて驚きました。こんな極細の針で糸を編めるのは、本当に職人技だなと思います。それにどの作品も織田さんの柔らかい雰囲気が全面に現れています。ナチュラルな雰囲気が好きな方は絶対にゲットすべきだと思います!(編集O)
【o y a s u m i(おやすみ)】
Instagram:@oyasumi_in
minne:@oyasumi-917
\information/ ★委託販売情報 ・パーマネント(仙台) ・ロンロネ(広島) |
撮影/渡邉まり子
構成・文/大西美音